松川 拓也 松川 拓也

描画装置技術部 データ制御技術グループ

電気工学科卒
松川 拓也

デジタルをアナログに変換し、電子ビームを動かす

描画装置における電子ビームの偏向制御システム開発が私の仕事です。回路図をマスクに描画するためには、パターンをデジタル化します。このデジタル情報をアナログ情報である電圧に変換し、アナログアンプに電圧を印加することで、電子ビームを動かし、マスクにパターンを描画します。描画は様々なシステムで制御されるのですが、私はこの中のDEF(Deflector=偏向)と呼ばれる部分を担当しています。DEFを理解する際には、大学で専攻していた電気電子工学科で学んだ電気回路や電磁気工学の基礎的な知識が役立ったと思います。

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お客様の要望を新しい技術開発のヒントに

仕事の醍醐味は、自分が開発・設計したものが基盤や電気回路としてできてくることですね。中には手に持てるサイズのユニットもあります。自分が考えたものが物理的な物となってできあがってくるのは、技術者としてうれしい瞬間です。これは私たちが最終的につくっているものが、描画装置という物理的なものだからだと思います。電気回路が好きな人はもちろん、電気回路でモノを動かすことに興味がある人は、おもしろさを感じられる仕事だと思いますよ。
できあがってきたユニットを最終的に製品にするためには、客先で止まらない、エラーを出さないことが必須です。1回もミスがないビーム偏向が求められます。ひとつのユニットの開発から出荷までは、約1~2年ほどかかります。出来上がってきたユニットをその精度まで持っていくには、様々な試行錯誤が行われています。

開発思想を理解することで、DEFの未来を創る

DEFチームには、私を入れて2~3人が所属しています。私のチームも技術者同士のコミュニケーションが盛んです。常に「これ使えるかな?」と新しい機能についてディスカッションしながら仕事を進めています。
いま私が課題としてとらえていることのひとつは、次世代機にあたるマルチビームマスク描画装置にも採用されるDEFシステムのノウハウを、これから入社する世代に伝えるための資料です。これまでどういう思想で開発が進んできたのかを理解してもらうことで、これから入社する人たちにDEFの未来を一緒に創っていく大きな即戦力になってほしいと願っています。

松川 拓也

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